黒留袖(とめそで)は、既婚女性が着用する着物の格においては、最も格の高い礼装である第一礼装。
未婚女性が結婚して振袖の長い袂を切り詰める(留める)事から由来して「留」という名前が付いています。主に親族の結婚式に着る着物です。
本来、留袖は長襦袢の上に白い着物を着て、さらにその上から留袖を着ていました。 現在では、より着易いように簡略化され、白い着物を留袖の内側にあらかじめ縫いつけて仕立てます。 この仕立て方を「比翼仕立て」といいます。
黒留袖は一般に、裾模様の面積が大きいほど若向きとされ、面積が小さく模様の位置が低くいほど年配者向けのデザインとされています。裾の方にすっきりとした柄が入っているものが、年齢相応の上品な落ち着きを感じさせます。